【一般質問】ごみステーションにおける違反ごみ対策の実効性と市・地域の役割分担について(令和8年9月議会/高山市議会)

令和8年9月の高山市議会定例会において、ごみステーションにおける違反ごみ対策の実効性と、市・地域の役割分担について一般質問を行いました。

目次

1.質問の背景

市民の方から、分別されていないごみが出されている、決められた収集日ではない日に出されている、排出時間が守られていない、ごみ処理券が適切に貼られていないなど、ごみステーションに関する相談をいただくことがあります。

一件一件を見ると、ごみ出しのマナーの問題に見えるかもしれません。しかし、同じごみステーションや地域で繰り返し発生している場合には、周知や啓発だけでは解決しにくい問題でもあります。

現在、問題が発生した場合には、町内会やリサイクル推進員による対応に加え、市職員による現場確認や監視、違反ごみの回収などが行われています。

一方で、人口減少や高齢化によって地域活動の担い手不足が進み、町内会未加入世帯や賃貸住宅への入居者、外国人住民、民泊やゲストハウスなど、地域との関わり方も多様になっています。

違反ごみが発生するたびに地域が対応するのではなく、市が発生状況や原因を把握し、反復・悪質な事案については排出者等へ直接働きかける仕組みが必要ではないかという視点から質問しました。

2.質問と市の答弁(Q&A)

Q1:ごみステーションにおける違反ごみについて、市への相談・通報件数、発生箇所、回収件数、職員等による現場対応、再発状況をどのように記録・集計しているか。また、違反の内容や発生傾向を分析し、対策の効果検証や重点的な対応に活用しているか。

A1:違反ごみに関する相談や通報件数などについて、一元的な記録・集計は行っていない。市民からの通報や収集委託事業者からの報告により、一定程度の違反ごみがあることは認識している。違反の内容としては、分別が不十分なものや、収集日、ごみの種類を誤って排出されるものが多い。生ごみの混在による悪臭や動物による散乱などを理由に、早急な回収を求める相談も多く、市職員による回収を行っている。また、周辺世帯への分別を促す文書の配布や、違反内容に応じた警告、ごみの種類ごとの収集日を多言語で表記した看板の設置など、状況に応じた対応を行っている。

Q2:市は、悪質な違反ごみについて排出者を特定し指導するとしているが、現在の特定方法や基準、特定・指導件数はどうか。また、ごみ処理券番号の活用を含め、排出者をより効果的に特定し、直接指導するための法的・制度的な検討を行っているか。反復・悪質な事案に対する実効的な特定・指導の仕組みを構築する考えはないか。

A2:悪質な違反ごみが繰り返し出されるごみステーションでは、排出者を特定するため、早朝や夜間に市職員によるパトロールを実施している。また、回収した違反ごみの中身を調査し、排出者が特定できた場合には直接指導を行っている。直接指導した件数は、令和6年度が2件、令和7年度が2件である。現在、排出者の特定に向けて重点的に対応している箇所は3件程度ある。今後、排出者を効果的に特定し指導する方法について、他自治体の取組事例なども含め、様々な方法を検討していく。

Q3:ごみステーションにおける周知や確認、違反ごみへの対応を町内会やリサイクル推進員が担う現在の役割分担は、地域の担い手不足が進む中で持続可能か。反復・悪質な事案や地域だけでは対応が困難な事案について、市が対応を引き継ぐ基準を設け、排出者や住宅所有者・管理会社等に直接働きかける仕組みを構築する考えはないか。

A3:ごみステーションの管理については、これまでも町内会に違反ごみへの対応を含め協力をお願いしている。違反ごみについては、違反内容を示した赤い警告シールを貼り、ごみステーションに2週間残すことで、排出者本人に持ち帰り、正しい方法で排出するよう促している。2週間経過しても放置されている場合は市が回収している。一方、繰り返し排出される違反ごみについて、町内会として対応に困っているとの声は市も把握している。今後は町内会の負担軽減につながるよう、リサイクル推進員に配布している手引きに、違反ごみへの対応や市と町内会との役割分担を分かりやすく記載するなど、対応を進めていく。

3.今回の質問を終えて

今回の質疑では、違反ごみに関する相談や通報について、市が一元的な記録・集計を行っていないことが明らかになりました。

違反ごみへの対応を、その都度の回収や周知だけで終わらせず、どこで、どのような問題が起き、市がどのように対応し、その後改善したのか、あるいは再発したのかを蓄積していくことが必要だと考えています。

また、悪質な事案については、早朝や夜間に市職員がパトロールを行い、回収したごみの中身を調査することで排出者を特定していることも分かりました。一方、直接指導まで至った件数は令和6年度、令和7年度ともに2件であり、現在も3か所程度で重点的な対応が続いています。

地域の方からは、「ごみ処理券には番号が付いているのだから、排出者の特定に活用できないのか」という声もいただきます。ごみ処理券を譲り合うこともあるため、番号だけで排出者を特定することには課題がありますが、市からは他自治体の事例も含め、より効果的な特定・指導方法を検討していくとの答弁がありました。

そして今回、特に重要だと考えているのが、市と地域の役割分担です。

日常的なごみステーションの清掃や管理について地域の皆さんにご協力いただくことと、ルール違反を繰り返す排出者を探し、注意や指導を続けることは、分けて考える必要があります。

市からも、繰り返される違反ごみへの対応に町内会が苦慮している実態を把握しているとの答弁がありました。今後は、リサイクル推進員向けの手引きに、違反ごみへの対応や市と町内会との役割分担を分かりやすく記載していく方針が示されました。

今回の質問を準備する中でも、ごみステーションを二つの町内会で利用しているため整備費用の負担調整が難しくなっている事例や、ごみステーションではない場所に生活ごみが継続的に不法投棄されている事例など、新たな相談をいただきました。

人口減少や高齢化が進み、地域との関わり方も多様化する中で、これまで地域の協力によって成り立ってきた仕組みを、そのまま将来まで続けられるとは限りません。

通常の管理は地域と協力しながら行いつつ、反復・悪質な違反や地域だけでは解決できない事案については、市が主体となって原因を把握し、排出者本人や住宅所有者・管理会社など必要な相手へ直接働きかける。

「地域が違反者を見張り続ける仕組み」ではなく、「行政が実態や原因を把握し、解決につなげる仕組み」へと改善していくことが必要だと考えています。

今回答弁のあった、他自治体における排出者特定・指導方法の調査や、市と町内会との役割分担を示した手引きの見直しについても、今後の進捗を確認していきます。

より詳細な質問・答弁内容については、高山市議会の議事録もしくは高山市議会YouTubeによる中継をご覧ください。

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