令和8年3月の高山市議会 定例会において、
多頭飼育問題及び飼育困難となったペットへの対応体制について一般質問を行いました。
1.質問の背景
女性青少年会館・勤労青少年ホームは、市民の学習や交流の場として長年活用されてきた施設です。一方で、高山駅西地区の複合・多機能施設への機能移転が予定されており、施設の役割は大きな転換期を迎えています。
現状では利用者は増加傾向にあるものの、若者世代の利用は限定的であり、本来のポテンシャルが十分に発揮されているとは言えない状況も見受けられます。
また、移転後の既存施設の扱いについても、早い段階で方向性を整理する必要があると考え、今回の質問に至りました。
2.質問と市の答弁(Q&A)
Q1:市では、多頭飼育問題及び飼い主の死亡・施設入所等により行き場を失ったペットに関する相談や事例をどの程度把握しているのか。
A1:動物愛護に関する業務は岐阜県が所管しているため、市として件数などを体系的に把握している状況にはない。個別の相談については把握する場合もあるが、全体像としての実態把握はできていない。
Q2:高齢独居世帯や生活困窮世帯など、支援を要する世帯におけるペット飼育の状況を市として把握する仕組みはあるか。また、飼育困難の兆候を早期に把握する体制は整備されているか。
A2:市として、ペット飼育状況を横断的に把握する仕組みは持っていない。生活保護世帯などについてはケースワーカーが状況を把握することはあるが、それ以外の世帯も含めた全体的な把握体制や、飼育困難の兆候を早期に察知する仕組みは十分に整備されているとは言えない状況である。
Q3:多頭飼育や飼育困難事案が発生した場合、岐阜県、動物愛護センター、飛騨保健所及び庁内福祉部門との情報共有や役割分担はどのようになっているか。
A3:基本的には岐阜県や動物愛護センター、飛騨保健所が主体となって対応するが、市の福祉部門などと連携しながら個別対応を行っている。ただし、あらかじめ明確に整理された役割分担や情報共有の仕組みがあるというよりは、ケースごとに対応しているのが実態である。
Q4:地域内で活動する動物愛護団体や福祉事業者との連携体制はどのようになっているか。また、今後、予防的観点からの支援や協働体制の構築について検討する考えは。
A4:動物愛護団体とは個別の案件に応じて連携することはあるが、恒常的な連携体制が制度として整っているわけではない。今後については、関係機関との連携を図りながら対応していく考えであるが、現時点で具体的な新たな仕組みの構築までは至っていない。
3.今回の質問を終えて
今回の質疑を通じて、多頭飼育問題や飼育困難事案については、「県が所管」という整理の中で、市としての関与や実態把握が限定的である現状が明らかになりました。しかし実際には、高齢化や生活困窮といった地域課題と密接に結びついており、市の福祉行政とも切り離せない問題であると感じています。
また、現在の対応は個別対応が中心であり、早期把握や予防的なアプローチという点では、まだ十分とは言えません。今後は、福祉部門と動物愛護の視点を横断した連携体制の構築や、地域・民間団体との協働による「未然防止」の仕組みづくりが重要になると考えています。
一頭でも多くの命が守られること、そして人と動物が共に安心して暮らせる地域となるよう、引き続き提案を続けていきたいと思います。
より詳細な質問・答弁内容については、高山市議会の議事録もしくは高山市議会YouTubeによる中継をご覧ください。
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