令和7年12月の高山市議会 定例会において、
ふるさと納税制度の見直しが高山市に与える影響について一般質問を行いました。
1.質問の背景
ふるさと納税制度は開始から15年以上が経過し、全国の寄附総額は2023年度に初めて1兆円を突破しました。一方で、返礼品競争の過熱などを背景に、
- 返礼品は寄附額の3割以内
- 募集費用は寄附額の5割以内
などの規制が導入されてきました。さらに現在、国では
- ポータルサイトのポイント還元の禁止
- 控除額への上限設定
- 募集経費のさらなる規制
などの制度改正が検討されています。
高山市の寄附額は2022年の約39億円をピークに減少傾向にありますが、返礼品事業者は200社以上にのぼり、地域経済にも大きな影響を持つ制度となっています。こうした制度改正が、高山市や地域経済にどのような影響を与えるのか、市の認識を確認しました。
2.質問と市の答弁(Q&A)
Q1:政府・与党が検討している経費率の引き下げや控除上限の導入、ポータルサイトのポイント規制など一連の制度見直しが、本市の寄附額、返礼品に関連する事業者の売上・雇用、そして地域経済にどのような影響を及ぼすと市は分析しているのか。
A1:本年10月からポータルサイト独自のふるさと納税へのポイント付与が禁止されまして、それに伴い、9月単月の寄附額は前年同月比で約500%となる駆け込み需要が発生いたしました。一方、10月以降は、その反動によりまして、前年同月比で約34%と大きく減少するなどの影響が生じております。 一方、政府・与党がふるさと納税についてさらなる制度改正を検討しているということは報道を通じて承知いたしておりますが、具体的な内容について国からの通知はなく、動向を注視いたしているところでございます。 そのため、現在のところ、制度改正がどのような影響を及ぼすかについては不明ですが、仮に今よりも経費率が下がれば、納税額の減少につながり、売上げや雇用、そして地域経済全体にも影響することが想定されていることから、引き続き情報収集に努めるとともに、これまでと同様、返礼品事業者の皆様には、制度改正の影響が大きいふるさと納税頼みの事業運営とならないよう、他の販路もしっかりと拡大していただくように呼びかけてまいります。
Q2:返礼品競争が激化する中で、制度改正により寄附額のさらなる減少が懸念される。こうした現状を市はどのような課題として認識し、どのような方向性で改善を図ろうとしているのか。また、市として、制度改正に対する意見表明や国への働きかけについて、どのように考えているのか。
A2:制度改正の内容が分からない中では、市の寄附額にどのような影響を与えるかは想定できず、課題や改善策なども、現状では不明ではございます。 ただし、ふるさと納税制度は毎年改正されるため、返礼品事業者や自治体の事務手続が増加するとともに複雑化していることから、市としては大変当惑している状況でございます。今後、必要に応じて意見表明や国への働きかけを検討してまいりたいと考えております。 市といたしましては、ふるさと納税の本来の趣旨を大切に、ルールにのっとって制度を最大限活用しつつも、ふるさと納税に過度に依存することなく、また、これが大変重要な視点なんですが、寄附金額の多寡といった点だけではなくて、より多くの方々に高山市のまちづくりや農家、事業者の皆様の生産物、製品に対するこだわりや思いなどに共感いただき、市内の様々な産業の振興や交流人口、関係人口の拡大につなげていくことが重要であると考えております。
3.今回の質問を終えて
ふるさと納税は恒久的な財源とは言えない制度ですが、現在は地域経済に大きな影響を持つ制度となっています。
今後の制度改正によって寄附額が変動する可能性もある中で、
- ふるさと納税をきっかけとした販路拡大
- 高山市のファンづくり
- 観光や交流人口への波及
といった効果を高めていくことが重要です。
また寄附金の使い道についても、より具体的に示しながら、応援したくなる高山市づくりにつなげていく必要があります。
今後も制度の動向を注視しながら、地域経済への波及効果を高める取組を求めていきたいと思います。
より詳細な質問・答弁内容については、高山市議会の議事録もしくは高山市議会YouTubeによる中継をご覧ください。
市政に関するご意見やご相談がありましたら、お問い合わせフォームやSNSからお気軽にお寄せください!!