【高山市議会】ジェンダーギャップ解消に向けた取組について(令和7年9月議会 / 一般質問)

令和7年9月の高山市議会定例会において、
ジェンダーギャップ解消に向けた取組について一般質問を行いました。

目次

1.質問の背景

ジェンダーギャップとは、性別そのものの違いではなく、社会的・文化的に形成された役割の差によって生じる機会や待遇の格差を指します。政治、経済、教育、家庭など幅広い分野に関わる課題であり、女性だけでなく、性的マイノリティーの方を含む多様な人々の生き方にも関係する重要なテーマです。

高山市では「第5次高山市男女共同参画基本計画」に基づき、男女共同参画の推進に取り組んでいますが、現状の指標が十分なのか、また、実態に即した取組や当事者の声の反映、庁内推進体制の強化が必要ではないかと考え、市の見解を伺いました。

2.質問と市の答弁(Q&A)

Q1:「第5次高山市男女共同参画基本計画」における指標の達成見込みは。

A1:高山市の男女共同参画基本計画については、多様性の尊重やLGBTQへの理解促進などの視点も含めながら見直しの検討を進めており、見直しの方針が定まるまでは、計画期間を延長して現行の第5次計画を運用している状況です。  
 議員のほうからは、数値目標に対する現状をというお尋ねでございました。第5次高山市男女共同参画基本計画の指標としている社会全体において男女平等と回答する市民の割合、これの目標値を50%と定めております。 現状でありますけれども、岐阜県が平成29年と令和4年に実施した男女共同参画に関する県民意識調査における飛騨地域の社会全体での男女の地位が平等であるとの答えが、男性では平成29年の20.8%が令和4年に23.1%と2.3ポイント上昇しており、女性では14.8%から5.4%と9.4ポイント下がっており、目標値の50%には達していない、そういう状況にあります。  
 なお、分野別では、地域活動での男女の地位が平等であるとの答えが、男性では平成29年の50.0%が令和4年も50.0%と変化がなく、女性では29.6%から24.3%と5.3ポイント下がっています。  
 次に、職場での男女の地位が平等であるとの答えは、男性では平成29年が20.8%、それが令和4年には38.5%と17.7ポイント上昇しており、女性では37.0%から37.8%と、こちらは0.8ポイント上昇しております。  
 次に、学校教育の場での男女の地位が平等であるとの答えは、男性では平成29年の62.5%が令和4年は69.2%と6.7ポイント上昇しており、女性では51.9%から54.1%と2.2ポイント上昇しています。  
 女性の社会進出も進み、男女平等が言われて久しいわけですけれども、この意識調査の結果からは継続した今後の啓発等の取組が必要と捉えております。

Q2:市内事業者の育休取得率や賃金格差、家事育児の時間配分など、実態に即した指標の拡充の検討は。市独自の認定制度やインセンティブ施策を導入すべきでは。

A2:御提案にありましたように、市内事業者の育休取得率や賃金格差、あるいは家事、育児の時間配分といったデータは、ジェンダーギャップの実態を可視化する上で有効な指標であると考えております。こうした視点も踏まえながら、計画の見直しの中でどのように取り入れていけるか、今後、検討をしてまいります。  
 育児休業の取得率の向上や女性活躍の推進など、市内の事業所における働きやすい環境の整備につきましては極めて重要と捉え、市の重点施策に働き方改革推進事業を位置づけ、積極的に取り組んでいるところであります。  現在、働き方改革セミナーにおいて、多様な人材の活躍推進や心理的安全性を高めるチームづくりなど、様々なテーマにより市内の事業者の意識改善及び労働環境の向上につながるよう、包括的な働きかけを行っております。  
 市独自の認定制度やインセンティブ施策を実施する予定は現在のところはございませんが、国が実施する女性の活躍推進やジェンダー平等に関する企業のえるぼし認定制度や、子育てサポートを行っている企業の認定マーク、くるみんといいますけれども、こちら、あるいは岐阜県が実施している仕事と家庭の両立支援等について特に優れた企業を認定する岐阜県ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業など、国や県の制度の活用を促してまいりたいと考えております。今後も積極的な情報発信と啓発普及に努め、企業の取組促進や市民の皆様への理解促進につなげてまいります。

Q3:当事者である女性や性的少数者の声を計画に反映し、参画意識を高める仕組みづくりが必要では。

A3:女性や性的少数者を含む多様な立場の方々の声を施策に反映し、参画を促進していくことは、誰もが自分らしく生きられる社会の実現に向けて非常に重要であると認識をしております。男女共同参画社会の実現に向けては、地域に暮らしている全ての人々が当事者であり、女性や性的少数者に限らず、多様な立場の方々の意見を伺うことが重要であると考えております。  
 これまでも、様々な当事者の声を施策に反映するよう努めてまいったところでありますけれども、御指摘のとおり、声を上げにくい方々の意見を丁寧に聞き取る仕組みづくりについては、今後一層求められる課題であると認識をしております。引き続き、多様な声を丁寧に受け止めながら、ジェンダーギャップの解消に向けた取り組みを進めてまいります。

Q4:政策立案・予算編成にジェンダーギャップ解消の視点を反映させるには、推進体制が重要と考えるが現状の認識は

A4:第九次総合計画の重点戦略では、多様な生き方や働き方に対する市民意識の醸成などにより、誰もが自分らしく生きられる社会の実現を目指しているところであります。これまでも、市の政策立案や予算へ予算編成の過程においては、男女共同参画基本計画を踏まえるとともに、ジェンダーギャップが生じないよう十分配慮しながら取り組みを進めております。  
 また、個々の事業の実施に当たっては、事業の内容や広報などの場面で、特定の表現やイラストの使用によって無意識な偏見を助長しないよう、庁内に対しても注意喚起や呼びかけを行っています。  
 一方、社会全体のジェンダーギャップを解消していくためには、事業所や地域団体など様々な分野で意識を持って取り組んでいただくことが必要です。そのため、市民活動部がイニシアチブを取って、各部署と連携をしながら多様な生き方や働き方に対する市民の皆様の意識醸成が進むように取り組んでまいります。

3.今回の質問を終えて

ジェンダーギャップの解消は、一部の分野だけの問題ではなく、まち全体のあり方に関わる重要な課題です。
高山市においても、教育分野では改善が見られる一方で、地域活動や社会全体の意識の面では、まだ大きな課題が残っていることがうかがえました。

今後は、

  • 実態に即した指標の充実
  • 市内事業者への働きかけ
  • 当事者の声を丁寧に反映する仕組み
  • 全庁的な推進体制の強化

が重要になると考えています。

高山市が、特に若い世代や女性にとって「選ばれる地域」であり続けるためにも、市がリーダーシップを持ち、市民や事業者に対して明確なメッセージを発信していくことを期待しています。

より詳細な質問・答弁内容については、高山市議会の議事録もしくは高山市議会YouTubeによる中継をご覧ください。

市政に関するご意見やご相談がありましたら、お問い合わせフォームやSNSからお気軽にお寄せください!!

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