令和7年6月の高山市議会 定例会において、
「仮称:高山市多文化共生センター」の設置について一般質問を行いました。
1.質問の背景
外国人観光客の増加に加え、在住外国人も増える中で、多文化共生の重要性は一層高まっています。高山市では「多文化共生センター」の設置が計画されていますが、実効性を高めるためには当事者の声の反映が不可欠です。
また、日本語教育や生活支援を担う人材不足も課題となっており、体制整備が追いつかなければ機能が十分に発揮されない懸念があります。さらに今後は「支援」だけでなく、外国人住民が地域の担い手となる視点も重要です。
こうした課題認識のもと、センターのあり方や人材確保、今後の方向性について質問しました。
2.質問と市の答弁(Q&A)
Q1:市は「第九次総合計画 実施計画・財政計画(前期計画)」の中で、『仮称:高山市多文化共生センター』の設置を重点事業として位置づけている。設計段階から市内在住外国人や雇用する企業、支援団体等の当事者の声を丁寧に聞き、反映していくことが重要と考えるが市の見解は 。
A1:多文化共生施策を推進する上では、外国人住民や外国人を雇用する企業、支援団体などの意見を聞き、反映することが重要であると認識している。これまで、外国人相談窓口での相談内容、日本語講座や交流イベント参加者からの意見、多文化共生団体との意見交換などを通じて、要望や課題の把握を行ってきた。さらに今年度は、外国人住民や関係者による座談会の開催や、外国人を多く雇用する事業所への訪問を通じた意見交換を開始している。今後もこうした機会を通じて意見を丁寧に把握し、センター構想も含め多文化共生施策に反映していく。
Q2:日本語教育や生活支援に携わる人材の育成・配置が先行的課題であると考えるが、市の現状認識と対応は 。
A2:現在、日本語教育については飛騨高山国際協会や民間教室で講座が実施されており、生活支援についても相談窓口や市民団体による支援が行われている。しかしながら、日本語を教えられる人材、生活支援を担うサポーター人材が不足しているという声は把握している。多文化共生の推進において、こうした人材は極めて重要であり、外国人住民の増加を踏まえて育成・確保が必要と認識している。一方で、日本語教育の専門性は高く短期間で習得できない、全体的な人手不足の中で人材確保は容易ではないという課題もある。今後は、現場の関係者の意見を踏まえ、必要な人材像を整理した上で、育成・確保の具体策を検討する。また、外国人自身が支援側として活躍する可能性も踏まえ、そうした視点も取り入れていく。
Q3:「多文化共生」という理念が市民の間にも浸透しつつある一方で、今後は外国人住民を支援の対象にとどめず、地域づくりの担い手としてともに価値を創り出す「共創」の視点へと、政策ビジョンを進化させていくことが求められる。市の考えは。
A3:多文化共生とは、文化や価値観の異なる人々が互いを認め合い、地域社会の構成員として共に生きていくことであり、日本人同士の関係にも通じる考え方である。その上で、外国人住民を単なる支援対象ではなく、地域の担い手として位置づける視点は重要であると認識している。具体的には、外国人材の雇用支援(日本語学校との連携)、国際交流員による相談対応や講座実施、地域おこし協力隊としての活動、地域活動(町内会・文化・スポーツ)への参加促進などを進めている。今後も、多様な人がそれぞれの能力を発揮できる社会の実現に向け、外国人住民も含めた共生・共創の地域づくりに取り組んでいく。
3.今回の質問を終えて
市として多文化共生の重要性や人材確保の必要性については認識が共有されていると感じました。一方で、現場では人材不足や当事者の声の反映不足といった課題が残っています。
多文化共生センターは施設整備にとどまらず、誰が担い、どう運営するかが重要です。また、人材確保についても早期の対応が求められます。
今後は「共生」から一歩進み、外国人住民も地域を支える「共創」の視点を持った取組が必要であり、その具体化に期待します。
より詳細な質問・答弁内容については、高山市議会の議事録もしくは高山市議会YouTubeによる中継をご覧ください。
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